住宅用太陽光発電
太陽光発電を導入する時、まずは、メーカーの選定から始める人が多いと思います。製品の性能、価格、保証など、気になるポイントはたくさんありますよね。本記事では、国産メーカーであるソーラーフロンティアを取り上げます。太陽光発電メーカーの選定でお悩みの方は、ぜひ参考になさってください。
ソーラーフロンティアは太陽電池の製造・販売を手掛ける日本の企業です。また、国内外で発電事業を展開する出光興産の子会社でもあります。
ソーラーフロンティアは、創業から40年以上、太陽電池の研究に従事。さらに、その知見や経験を活かし、太陽電池メーカーとしての枠組みを超え、太陽光発電システムのライフサイクル全体を支える企業へと成長してきました。
ソーラーフロンティアの生産拠点は、宮崎県にある国富工場です。全ての製造を国内工場で行っている点も、信頼できるポイントですよね。
ソーラーフロンティアの太陽光パネルは、住宅用だけでなく、産業用としての実績も豊富です。例えば、日本ではオリックスやマツモト自動車などに納入実績があります。また、アメリカや東南アジアなど海外の発電事業にも採用されています。
ソーラーフロンティアの太陽光パネルを、ご自宅に設置された方からの口コミを紹介します。
これは、ソーラーフロンティアの主力製品である「CIS太陽電池」を指しています。全体が黒で統一されたパネルは、そのスタイリッシュなデザインが評価され、2007年にグッドデザイン賞を受賞しました。
これも、「CIS太陽電池」の特徴を表しています。CIS太陽電池は、影の影響を受けにくく、安定した発電能力を発揮します。そのため、例えば自宅に高い植栽がある場合でも、影による出力低下を最小限に抑えられるのです。
地域によっては、また月によっては予想発電量に届かないケースもあるようです。とはいえ、全体を見れば、「発電量に満足している」という声が多く見られます。
CIS太陽電池はソーラーフロンティアの技術力を結集させた太陽光パネルです。主成分である銅(Copper)、インジウム(Indium)、セレン(Selenium)の頭文字をとりCISと呼ばれています。
これまで、世界各国で数十社がCIS太陽電池の量産化に挑戦しましたが、現在までに量産に成功しているのはソーラーフロンティアのみです。
さて、そんなCIS太陽電池には一体どんなメリットがあるのでしょうか?
以下で解説していきます。
CIS太陽電池は電気の流れが分散されているため、一部分の発電力が下がったとしても、全体の発電力への影響は少なく済みます。したがって、パネルの一部に影がかかってしまう時間帯でも、安定した発電量を確保できるのです。
ちなみに、他メーカーはシリコン系の太陽電池を採用している場合が多いです。シリコン系のパネルは、影や雪によって一部の発電力が下がってしまうと、全体の発電力が大きく低下してしまうのです。
高温でもきちんと発電してくれる点も、CIS太陽電池の特徴です。
実は、太陽電池は「表面温度が上がると出力が低下する」という特性を持っています。したがって、夏は特に出力低下が懸念されます。ちなみに、真夏の炎天下ではパネルの表面温度が80℃を超えることも。
しかし、CIS太陽電池なら、夏場でも出力低下を抑えることが可能です。
CIS太陽電池は、太陽光にしばらく当てると、初期値に対して出力が上がるという特性を持っています。
この効果は、屋外試験によって実証されており、「光照射効果」として広く知られています。ただ、その原理については、まだ解明されていません。
CIS太陽電池は金属で作られていますが、使用する金属の総量は1円玉8枚程度です。なお、インジウム、ガリウムといった希少金属も含まれますが、合わせて1gほどなので、環境負荷は少ないと言えるでしょう。
また、CIS太陽電池は、シリコン系の太陽電池に比べて、厚さが100分の1程度です。つまり、それだけ少ない材料で作ることができ、省資源に貢献していると言えます。加えて、ソーラーフロンティアは、これまで難しいとされていたソーラーパネルのリサイクルにも積極的です。現在は製造工程で不具合のあったパネルをリサイクルしていますが、今後は使用済みパネルのリサイクルも検討しているようです。
さて、CIS太陽電池には以上のようなメリットがありますが、一方でデメリットもあります。
ここからは、CIS太陽電池のデメリットについて解説していきます。
CIS太陽電池には、大量生産に不向きな化合物が使われているため、シリコン系の太陽電池と比べると高価格です。
とはいえ、生産技術は日進月歩ですので、化合物を量産できる体制が整い、CIS太陽電池の価格が下がることも十分考えられます。
CIS太陽電池は、他社の太陽光パネルと比較すると、最大出力や変換効率は劣ります。
ただし、熱や影に強い点や、太陽光に当たると出力がアップする点など、前述したメリットを考慮すれば、シミュレーション値を上回る実発電量が期待できるでしょう。
CIS太陽電池は化合物を使用するため、パネル1枚の質量が大きくなります。したがって、システム全体となると屋根に大きな負担がかかるのです。
そのため、雪が多い北陸地方では、導入事例が少ないようです。
ソーラーフロンティアのCIS太陽電池は以下の2種です。
・SFK190-S
・SFK185-S
それぞれの価格、スペックを以下にまとめました。
製品名 | 公称最大出力 | 外形寸法 | 価格 |
---|---|---|---|
SFK190-S | 190W | 1257×977(mm) | 18,700円(税込) |
SFK185-S | 185W | 1257×977(mm) | 18,310円(税込) |
続いて、それぞれのkW単価も見てみましょう。
kW単価とは、太陽光発電の1kWあたりの価格です。太陽光発電の「割安・割高」を考える際によく用いられる値で、以下の式で計算することができます。
設置費用÷パネルのkW数=kW単価
それでは、kW単価を以下にまとめました。
なお、パネルの枚数は、33枚を想定しています。
製品名 | kW数 | 設置費用 | kW単価 |
---|---|---|---|
SFK190-S | 6.27kW | 152.8万円 | 24.3万円 |
SFK185-S | 6.11kW | 152.8万円 | 25.0万円 |
ただし、上記はあくまで参考値です。
設置費用は施工会社によって異なります。そのため、kW単価も大きく変動する場合があります。
ソーラーフロンティアの太陽光発電システムには、2つの保証が用意されています。
・モジュール出力保証
・機器保証
それぞれの保証について以下で詳しく紹介します。
CIS太陽電池の出力を、20年間保証してくれる制度です。
保証の適用条件は、公称最大出力の95%の値が基準になります。また、使用年数によって条件が異なります。
適用条件を以下にまとめました。
使用年数 | 保証値 |
---|---|
10年以内 | 公称最大出力の95%の90%未満 |
20年以内 | 公称最大出力の95%の80%未満 |
使用中の太陽光パネルの出力が、上記の保証値まで低下した場合、修理または交換を行ってくれます。
太陽光発電システムを構成する各機器に、製造上の不具合があった場合、修理または交換を行ってくれる制度です。ただし、ソーラーフロンティア所定のシステム機器を使用している場合に限ります。
保証期間は、15年(有償)と10年(無償)から選ぶことができます。
なお、対象機器は以下の5点です。
・太陽電池モジュール
・パワーコンディショナ
・接続箱
・昇圧ユニット
・架台
ただし、15年(有償)保証の場合は、上記の機器に加えて、ケーブルも対象になります。
使用中のパワーコンディショナなど対象機器を買い替える場合、その機器には10年(無償)の機器保証が付与されます。
ちなみに、パワーコンディショナの寿命は10~15年と言われており、修理・交換している家庭も多いです。
なお、買い替え機器保証には別途申し込みが必要です。
以上がソーラーフロンティアの保証内容です。
太陽光発電は長期間、屋外で使用しますので、保証内容が充実しているのは大きなポイントですよね。
ただ、機器の修理・交換には時間を要するため、その間、発電が止まってしまいます。
そこで、太陽光発電システムの定期点検をおすすめします。
太陽光パネルの汚れや破損、パワーコンディショナなど周辺機器の異常を定期的にチェックしていれば、システムをより効率的に使用できるでしょう。点検頻度については、設置1年後、それ以降は4年に1度以上が推奨されています。
無事に太陽光発電を設置した後は、ぜひ定期点検もお忘れなく!
とはいえ、そのためにはまず、信頼できる販売施工会社を見つけなくてはなりません。
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