蓄電池
蓄電池を購入するにあたり「どのメーカーが良いの?」と悩まれる方が多いようです。大手メーカーから新参メーカーまで、選択肢は多岐にわたるため、各メーカーの特徴を把握するのは難しいかもしれません。そこで本記事では、2007年創業のスマートソーラーに注目。話題の「スマート蓄電システム」について詳しく解説します。
スマートソーラーは太陽光発電所や住宅用蓄電システムの開発を手掛ける企業です。京セラ出身の手塚博文氏が2007年に設立しました。
スマートソーラーはこれまで、全国各地の学校や住宅に蓄電システムを設置。また高速道路の遮音壁一体型太陽電池パネル、住宅用屋根一体型の太陽光発電システムなどを開発してきました。
そして2011年、東日本大震災を経験し、「太陽光発電による電力の安定供給」をビジョンに掲げます。
太陽光発電を基幹電力にするため、システムのコスト低減及び技術開発を強化し、また全国各地にメガソーラー発電所を建設。
住宅用分野では、毎年10~15万世帯の住宅に太陽光発電システムを設置。既に全国230万世帯の戸建住宅に太陽光発電システムを設置しました。さらに、蓄電池システムの低価格化、HEMSを活用した電力需給の最適化、災害に強い無停電システムの開発にも注力。
近年は、エネルギーの地産地消を叶える「スマートシティ」を実現させるため、全国の各施設に蓄電池付き太陽光発電システムを提供しています。
スマートソーラーが手掛ける家庭用蓄電池「スマート蓄電システム」について紹介します。
「スマート蓄電システム」は、40年の経験を基に、構想に10年、開発に3年をかけて完成しました。
40年の経験とは、スマートソーラーの創業者である手塚氏が培った経験です。手塚氏は前職で、京セラの取締役ソーラーエネルギー事業部長を務めていました。
手塚氏は「大容量・高品質・低価格の条件を満たした家庭用蓄電システムの商品化」を目指しており、それを実現させたのが「スマート蓄電システム」なのです。
そんな「スマート蓄電システム」には5つの特徴があります。
それぞれの特徴について以下で解説します。
「スマート蓄電システム」の特筆すべき特徴の一つが「低価格」です。
「スマート蓄電システム」は製造・販売・設置の各工程でコストカットを図ることで、圧倒的な低価格を実現させました。
まず製造工程では、部材の仕入れを全て自社で行い、仲介業者にかかるコストをカットします。また、自社工場を持たない「ファブレス体制」をとっているため、設備コストもカットできるのです。
次に販売工程では、自社のホームページから直接販売を行うことで、代理店に支払う手数料をカット。
ちなみに、販売経路を統一することで「価格のばらつきがなくなる」というメリットもあります。
そして設置工程では、現場で製品を組み立てる「スタック構造」によって、搬入作業にかかるコストをカットしています。
以上のコストカットによって、「スマート蓄電システム」は価格を業界平均の1/2~1/3以下まで下げることに成功したのです。
蓄電池を選ぶ上で「容量」は重要なポイントですよね。
「スマート蓄電システム」の容量は11.5kWhです。
他社製品と比較しても「大容量」と言えるでしょう。
それでは、満充電の状態で使用できる機器の目安を見てみましょう。
なお、各機器の消費電力は以下を想定します。
機器 | 消費電力 |
---|---|
冷蔵庫 | 50W |
液晶テレビ | 90W |
照明(2基) | 100W |
スマホ充電(2台) | 20W |
ルーター | 20W |
「スマート蓄電システム」は、上記の全ての機器を、約34時間使い続けることが可能です。
蓄電池が特に頼りになるシーンと言えば「停電時」だと思います。
「スマート蓄電システム」は停電になると自動で、自立運転に切替わります。
自立運転とは、停電時に、太陽光発電でつくった電気を家庭に供給するための仕組みです。
さらに「スマート蓄電システム」は全負荷型なので、家庭内の全てのコンセントに電力供給が可能。また200V対応なので、IH調理器やエアコンなど200V家電にも電力供給ができます。
なお、「スマート蓄電システム」の自立運転時の出力は3.0kWです。
蓄電池は屋外に設置され、雨風にさらされるため、その耐久性も気になるところです。
「スマート蓄電システム」は耐久試験の合格基準を6000サイクルに設定。したがって、15年以上の稼働が見込めると言われています。
ちなみに、1日1回の充放電が1サイクルに相当します。
また、「スマート蓄電システム」はサビや劣化を防ぐため、蓄電池には「高耐候性亜鉛メッキ鋼板」、パワーコンディショナには「高耐候性アルミ」を採用。
さらに、蓄電池とパワーコンディショナとの両方に「特殊塩害塗装」が施されているので、海岸が近い住宅でも安心です。
また、IEC(国際電気標準会議)規格に沿った、防水防塵設計も採用。
さまざまな方法で耐久性の向上を図り、長期間の屋外設置に備えているのです。
「スマート蓄電システム」の充放電は、AIが自動で制御してくれます。そのため、ご自身で操作する手間がかかりません。
まず、AIが生活パターンから消費電力を予測。続いて、気象データから発電量を予測します。そして、それらの予測を基に、最適な充放電を選択してくれるのです。
ちなみに、AIには学習機能があるため、使えば使うほど、精度の高い予測及び充放電が期待できます。
また、蓄電量はスマホやタブレットから確認可能。どこからでもリアルタイムで把握できます。
ちなみに、運転モードの変更や蓄電残量の設定などもアプリで操作可能です。
前述した通り、低価格が魅力の「スマート蓄電システム」。
その価格の内訳を以下にまとめました。
機器 | 価格 |
---|---|
スマート蓄電-T (蓄電池) |
822,800円 |
ハイブリッドPCS (パワーコンディショナ) |
247,500円 |
スマートスイッチボックス-H (自動電源切替盤) |
121,000円 |
スマートAI | 220,000円 |
加えて、設置工事に費用が発生します。
標準設置工事費は、434,500円です。
以上の金額を合計すると、1,845,800円(税込み)。
これが「スマート蓄電システム」の導入費用です。
なお「スマート蓄電システム」は、AI機能の利用が無料である点も魅力の一つ。
他社の蓄電システムのAI機能を見ると、月額利用料が発生するケースがほとんどです。
「スマート蓄電システム」には2種の保証が付与されます。
製品保証とは、蓄電池の充電可能容量が60%未満になった場合、または「スマート蓄電システム」を構成する各機器が故障した場合に適用されます。いずれの場合も、無償で修理・交換をしてくれます。
自然災害補償とは、落雷や火災、飛来物などが原因で故障した場合に適用。対象機器を修理・交換してくれます。
どちらの保証も期間は10年間です。
ただし、製品保証に関しては、有償で15年間に延長することが可能。代金は42,000円(税込)です。
それでは最後に、「スマート蓄電システム」のメリットとデメリットを確認しておきましょう。
「スマート蓄電システム」のメリットは、やはり「低価格」と「大容量」を兼ね備えている点でしょう。コストパフォーマンスの高さは、間違いなく業界トップクラスです。
また、ハイブリッド型のパワーコンディショナを採用しているため、太陽光発電との連携にも適しています。太陽光発電システムを既設している住宅は、パワーコンディショナの交換時期に合わせて導入するのがおすすめです。
また「大容量」に加え、「全負荷型」「200V対応」という特徴から、オール電化住宅にもおすすめの蓄電システムと言えます。
「スマート蓄電システム」は代理店を通さず、メーカーから直接販売されています。それは低価格化の要因にもなっているのですが、一方で業者間の価格競争が起こらないという一面も持ち合わせているのです。
価格設定に外的要因が働かないというのは、デメリットと言えるかもしれません。
ちなみに、他社の蓄電池は代理店を介して販売されるため、その価格は販売施工会社によって異なります。
したがって、蓄電池を購入する場合は、複数の販売施工会社から見積りを取るのが一般的です。
複数社の見積りを比較することで、相場を把握し、より安い価格で購入することができるのです。
しかし、「複数の販売施工会社と連絡を取るのは面倒だな」と感じる方もいらっしゃるでしょう。
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