近年、太陽光発電の設備コストが下がってきています。そのため、蓄電池の導入を検討される方も増えているのではないでしょうか。しかし、蓄電池の高額な価格を前に、なかなか導入に踏み切れない方もいらっしゃると思います。そこで本記事では、圧倒的な低価格によって注目を集めている、テスラの蓄電池「パワーウォール」を紹介します。
テスラ「パワーウォール」の基本情報
電気自動車で有名なあのテスラが開発した蓄電池
2003年の創業以来、電気自動車メーカーとして世界を牽引しているテスラ。
その企業理念は「世界を持続可能なエネルギーへ」です。
そのため、再生可能エネルギーの生産、蓄電、消費を可能にする蓄電池「パワーウォール」の提供も行っているのです。
業界随一の低価格
パワーウォールの特徴は何と言っても、その価格です。
テスラのホームページを見ると、なんと
108万9千円。
他社では300万円近い蓄電池も販売されているため、いかにパワーウォールが低価格であるか分かります。
蓄電容量は4人世帯の1日分
蓄電容量も、蓄電池を選ぶ際の重要なポイントです。
パワーウォールの蓄電容量は
13.5kWh。
これは、4人家族の1日の電力消費量に相当します。
なお、もし電力が余ったら、非常時の備えとして溜めておくことも可能です。
保証期間・設置条件
パワーウォールの保証期間は
10年です。家庭用の蓄電池としては平均的な期間と言えるでしょう。
設置方式は床置きと壁掛けの2種類ありますが、日本では床置きが一般的なようです。
動作温度は、-20℃~50℃です。日本国内であれば、どの地域でも問題なく使用できるでしょう。
他社の蓄電池と比較してみる
ここで、前述したパワーウォールの特徴を客観的に見るために、他社の蓄電池と比較してみたいと思います。
商品名 |
価格 |
蓄電容量 |
保証期間 |
パワーウォール (テスラ) |
108.9万円 |
13.5 kWh |
10年 |
JH-WB2021 (シャープ) |
347.6万円 |
9.5 kWh |
15年 |
創蓄連携システムS+ (パナソニック) |
393.8万円 |
11.2 kWh |
10年 |
EGS-LM1201 (京セラ) |
407万円 |
12 kWh |
15年 |
パワーウォールのユーザーの評判は?
ここまで、パワーウォールの性能や価格などを紹介してきました。
ただ、製品情報だけではなく、実際にパワーウォールを使用している方の意見も気になりますよね。
そこで、日本国内にいらっしゃるパワーウォールユーザーの声をお届けします。
電気料金が4割も安く!
東京都 男性
まず、なぜパワーウォールを選んだのか。
以下の3つの理由があるようです。
・所有している車と同じテスラの製品だから
・他製品より安価だったから
・デザインが良かったから
では、実際にパワーウォールを使用してみて、どんな利点があったのか。
以下の2つの点を強調されています。
・去年と比べて夏場の電力消費は増えたが、電気料金は4割くらい安くなった
・電気料金が高い日中でも、気にせず電気を使えるので、ストレスがなくなった
いつ来るかわからない停電の恐怖を払拭!
静岡県 女性
パワーウォールを選んだのは、以下の3つの理由から。
・家全体の電力をバックアップできるから
・コストを抑えられるから
・息子が乗っているテスラの自動車はすごく性能が良いので、蓄電池も期待できると思ったから
パワーウォールの利点には、以下の2つを挙げています。
・夏場でも停電の心配をせず、安心して出かけられる
(もし停電して冷房が止まったら、留守番させている愛犬が心配)
・電気を地産地消することで、環境保護に貢献できる
パワーウォールのメリット・デメリット
ここまでの情報を統合したうえで、パワーウォールを導入するメリット・デメリットをそれぞれ解説します。
パワーウォールの3つのメリット
パワーウォールを選ぶメリットとしては、以下のような点が挙げられます。
■低価格
蓄電池の導入コストは決して安くありません。
ただ、他社の製品と比べても、ユーザーの声を聞いても、パワーウォールのコストパフォーマンスの高さは明らかでしょう。
もちろん、価格だけが全てではないですが、パワーウォールの大きな強みであることは間違いありません。
■アプリで管理できる
テスラ製品専用アプリによって、スマートフォンで手軽に管理できる点もパワーウォールの魅力の一つ。
専用アプリを使えば、いつでもどこでも、使用電気量を確認したり、運転モードを変更したりできます。
また、気象災害に備えた「ストームウォッチ機能」を搭載。
台風などの悪天候が予想されると、停電に備えて、パワーウォールが自動的に満充電にしてくれるのです。
■スタイリッシュなデザイン
パワーウォールのサイズは、1150 mm(高さ) x 753 mm(幅) x 147 mm(奥行き)です。
特筆すべきは、147 mmという奥行きでしょう。
その薄さを活かして、パワーウォールは外壁に設置することも可能ですが、日本では住宅構造や環境の問題から、床置き設置が推奨されています。
ただ、いずれにせよ、そのコンパクトかつシンプルなデザインは、従来の蓄電池とは違ったスタイリッシュな雰囲気を演出してくれます。
パワーウォールの2つのデメリット
パワーウォールを選ぶデメリットとしては、以下のような点が挙げられます。
■導入事例が少ない
日本でパワーウォールの販売がスタートしたのは、2020年春ですので、日本国内でパワーウォールを導入しているご家庭はまだそれほど多くないようです。
一方、2021年にアメリカでは、パワーウォール設置数が20万台を超えたことが発表されました。
今後は日本でも、パワーウォールの設置台数が伸びていくことは十分考えられます。
■補助金が出ない
家庭用蓄電システムの導入には、国から補助金が用意されています。
ですが現時点では、テスラのパワーウォールは補助金の対象外です。
ちなみに、補助金は、一般社団法人環境共創イニシアチブを介して支給されます。
なお、シャープやパナソニック、京セラなどの蓄電池には補助金が出る場合があります。
>> 家庭用蓄電池の価格相場や補助金について解説!
パワーウォールの設置は認定施工会社へ
実は、パワーウォールの設置作業は、
テスラが認めた認定施工会社しか対応できません。
蓄電池の導入を進めるにあたって、「信頼できる施工会社の選び方が分からない!」というお悩みをお持ちの方もいるようです。
その点、パワーウォールのように対応できる施工会社が厳選されていれば、そういったお悩みも減るのではないでしょうか。
パワーウォールの導入をお考えの方は、ぜひ一度、お近くの認定施工会社に問い合わせてみてください。
日本国内の認定施工会社
パワーウォールの設置を依頼できる、主な認定施工会社をまとめました。