住宅用太陽光発電
近年、数々の企業が太陽光発電事業に参入しています。ただ、中には一般的にあまり知られていない企業も含まれています。そのため、消費者には多くの選択肢が用意されている一方で、どのメーカーを選ぶべきか迷ってしまう要因にもなっているのです。そこで、本記事では国内メーカーのフジプレアムを紹介します。業界屈指の技術力を誇る太陽光発電メーカーですので、ぜひチェクしてくださいね。
フジプレアムは兵庫県姫路市に本社を構える電機メーカーです。
主に太陽光発電やディスプレイ、メカトロニクスの分野で事業を展開。
太陽光発電の分野では、「未来を、広げる。」を合言葉に、革新的な技術によって太陽電池の可能性を広げています。
例えば、フジプレアムは2021年に世界で初めて、ペロブスカイト型太陽電池の量産化に成功。
ペロブスカイト型太陽電池は、従来のシリコン製の太陽電池と比べて、柔らかく自由に折り曲げできるため、人工衛星をはじめ多種多様な機器の電源として活用が期待されているのです。
また、ペロブスカイト型太陽電池はガラスやフィルムなどの基板にペロブスカイト材料を塗り、電極を付けるだけで太陽電池になるため、製造工程およびコストが従来の太陽電池に比べて約10分の1に抑えられると言われています。
ただ、2021年時点では、ペロブスカイト型太陽電池の大きさは数センチメートル級に留まっており、大面積化が課題です。ちなみに、活用が期待される人工衛星では1メートル級の大きさが求められます。
フジプレアムの太陽光発電には3つの強みがあります。
それぞれの強みについて以下で紹介します。
太陽光パネルの耐久性は、素材を重ね合わせ封止する技術で決まります。
フジプレアムは「精密貼合技術」によって太陽光パネルの高耐久化を実現。
「精密貼合技術」は、フジプレアムの主力事業の一つであるフラットパネルディスプレイの製造に欠かせない技術であり、その技術レベルは世界最高水準です。
また、フジプレアムの太陽光パネルは国際認証「TÜV認証」を取得しています。
さらに、IECの国際基準よりも厳しい温度サイクル試験および恒温恒湿試験を実施し、高耐久化を徹底しているのです。
フジプレアムは太陽光パネルを軽量化するため、パネル表面のガラスを薄くしています。
ちなみに、ここにも先に紹介した「精密貼合技術」が活かされています。太陽光パネルのような広範囲に薄いガラスをきれいに張れるのは、フジプレアムだからこそです。
軽量化した太陽光パネルには「設置可能な屋根が増える」「施工が簡単になる」「耐震等級を落とさず設置できる」など多くのメリットがあります。
太陽光発電のパフォーマンスやコストは、施工技術に大きく左右されます。
そのため、フジプレアムは自社で認定した施工ID取得者のみが施工に携るよう努めています。
フジプレアムは全国で施工ID取得の講習会を開き、設置実習も交えた指導を続けているのです。
したがって、フジプレアムの太陽光発電には一定の施工品質が期待できるでしょう。
フジプレアムの太陽光パネルは2タイプに分かれます。
超軽量タイプは、標準タイプの重量から約36%減を実現しています。
では、タイプごとにパネルの仕様を見てみましょう。
【超軽量タイプ】
型式 | 公称最大出力 | モジュール変換効率 | メーカー希望小売価格 |
---|---|---|---|
FCT-230Y3 | 230W | 15.75% | 138,000円(税抜) |
FCT-225Y3 | 225W | 15.41% | 135,000円(税抜) |
FMCT-215Y3 | 215W | 14.72% | 124,000円(税抜) |
【標準タイプ】
型式 | 公称最大出力 | モジュール変換効率 | メーカー希望小売価格 |
---|---|---|---|
FC-230Y | 230W | 15.75% | 103,500円(税抜) |
FC-225Y | 225W | 15.41% | 98,000円(税抜) |
FMC-215Y | 215W | 14.72% | 95,000円(税抜) |
フジプレアムの太陽光発電には2つの保証が付与されます。
出力保証は、太陽光パネルの公称最大出力の80%以上を保証する制度です。
システム保証は、太陽光パネルのほかパワーコンディショナ等の周辺機器が故障した場合に、修理・交換が受けられる制度です。
なお、オプションで自然災害補償も用意されています。これは台風、落雷、豪雨、飛来物、火災等の被害を補償するものです。
では、それぞれの保証期間を見てみましょう。
保証制度 | 保証期間 |
---|---|
出力保証 | 15年 |
システム保証 | 10年 |
自然災害補償 | 10年 |
最後に、フジプレアムの太陽光発電のメリットとデメリットを確認しておきましょう。
フジプレアムは「太陽光パネルの超軽量化」を実現しています。
それによって太陽光パネルの重量負担が大幅に減り、設置できる建物の選択肢が広がりました。
例えば、倉庫やカーポート、あるいは旧耐震基準の家屋でも安全に太陽光発電を設置できます。
また、フジプレアムでは第三者機関の認証試験に加え、同社独自の厳しい認証試験を設け、太陽光発電の高耐久化に尽力しています。
以上のことから、フジプレアムの太陽光発電のメリットは「長期かつ安全な稼働」が期待できる点と言えるでしょう。
フジプレアムの太陽発電のデメリットは「保証期間が短い」「変換効率が低い」の2点でしょう。
保証期間については、フジプレアムの出力保証は15年ですが、他社の出力保証は25年以上も見られます。また保証値についても、フジプレアムの80%は比較的低い値です。
変換効率については、フジプレアムの太陽光パネルは15%前後ですが、他社製の太陽光パネルは20%を超えることも珍しくありません。
とはいえ、太陽発電の発電量は設置容量で決まるため、希望する設置容量が確保できるのであれば、変換効率を気にする必要はないでしょう。
ですので、まずは見積もりをして、何キロワットの設備容量になるかを調べてみてくださいね。