住宅用太陽光発電
一般家庭でも見かけることが多くなった太陽光発電。需要が増加したことで、さまざまな企業が太陽光発電事業に参入しています。そのため「太陽光発電はメーカー選びが難しい」といった声も聞かれるようになりました。そこで、本記事では大阪発のソーラーパネルブランド、ジャパンソーラーをピックアップ。国産ブランドならではの強みやこだわりを詳しく紹介します。
ジャパンソーラーはアンフィニ株式会社が手掛けるソーラーパネルブランドです。
アンフィニ株式会社は1995年に大阪市浪速区で創業。半導体やシリコンを製造する原料メーカーとして事業を開始しました。現在は太陽光、バイオガス、地熱、風力、水力といった幅広い自然エネルギー事業を展開しています。
そんなアンフィニ株式会社が「原料メーカーがつくった太陽光発電システム」を掲げ、2010年に立ち上げたのがジャパンソーラーなのです。
アンフィニ株式会社は元々、太陽光パネルを構成するセルの原料であるシリコンの精製を行っていました。高純度シリコンの精製技術やシリコンのリサイクル技術が、ジャパンソーラーのブランド力を裏付けているのです。
2017年、アンフィニ株式会社は福島県にジャパンソーラーの工場を設立。それによって製造から検品・梱包まで行うワンストップの生産体制が確立され、欠陥製品やリコールの防止が一層強化されました。
ジャパンソーラーの住宅用太陽光パネルについて紹介します。
型式 | JS-375MH-SPI126 |
---|---|
セル | 単結晶シリコン |
公称最大出力 | 375W |
モジュール変換効率 | 20.9% |
外形寸法 | W1771×H1015×D35mm |
メーカー希望小売価格 | オープン価格 |
ジャパンソーラーの住宅用太陽光パネルは上記の1種のみです。
ただ、ジャパンソーラーは太陽光パネルのレイアウトを工夫することで、さまざまな種類の屋根に対応しています。
参考までに、設置例を以下にまとめました。
屋根の種類 | 切妻屋根 | 寄棟屋根 | 陸屋根 |
---|---|---|---|
kW数 | 4.1kW | 3.69kW | 4.92kW |
パネル数 | 20枚 | 18枚 | 24枚 |
設置面積 | 25.5㎡ | 23.0㎡ | 30.6㎡ |
年間予測発電量 | 約4,645kwh | 約4,301kwh | 約5,831kwh |
ジャパンソーラーの太陽光発電の特徴は3つあります。
それぞれの特徴について以下で詳しく紹介します。
ジャパンソーラーは原料メーカーとしての実績を活かし、細やかな品質管理を行っています。
ジャパンソーラーの太陽光パネルの製造は、二酸化ケイ素という元素から始まります。それを加工してインゴットという結晶をつくり、それをスライスして板状にし、電極を付けることで、太陽光パネルを構成する最小単位であるセルが完成するのです。
このように、ジャパンソーラーは太陽光パネルの製造および品質において、原始的な部分から関わっているのです。
また、ジャパンソーラーは自社工場にて一気通貫の生産ラインを敷いています。そのため、それぞれの製造工程で一貫した検査基準を設けることができ、高品質かつ均質な太陽光パネルを製造できるのです。
前述したように、ジャパンソーラーは屋根の種類や材質に合わせて、太陽光パネルの施工方法を調節しています。
そのため、施工者には豊富な経験と高い技術が必要になります。そこで、ジャパンソーラーは施工IDを発行し、同社が認めた技術者が施工に携わるよう努めているのです。
なお、ジャパンソーラーの優れた施工技術は、太陽パネルの設置自由度だけでなく、美しい外観にも寄与しています。
ジャパンソーラーは太陽光発電の長期にわたる稼働に備え、3つの保証を用意しています。
出力保証の期間は25年です。ただし、保証値は設置年数によって異なります。設置から10年以内であれば公称最大出力の90%、設置から25年以内であれば公称最大出力の80%が保証されます。
製品保証の対象機器は太陽パネル、パワーコンディショナ、接続箱、架台、ケーブルです。期間は10年ですが、有償で15年に延長することもできます。ただし、太陽パネルは延長保証の適用外です。
自然災害補償は火災や落雷、台風、爆発、飛来物などよって発生した太陽光発電に関する損害を補償します。なお期間は10年です。
「ジャパンソーラーリーシング」の受付は現在停止しています(2022年時点)。
「ジャパンソーラーリーシング」とは無料で太陽光発電を設置できるサービスです。ただし、太陽光発電の所有権はジャパンソーラーの提供元であるアンフィニ株式会社にあります。
つまり、契約者はアンフィニ株式会社が太陽光発電を運用するための場所を貸し出すわけです。
この契約の最大のメリットは、契約終了後に太陽光発電がそのまま契約者に譲渡されること。なお契約期間は10年です。
契約中のメリットとしては、太陽光発電の総発電量の7% が契約者の電気代に還元されます。
さて、「ジャパンソーラーリーシング」に申し込むためには、ジャパン電力との電気契約が必要です。また、家屋について以下の条件を満たす必要があります。
なお、あくまで屋根に設置することが条件なので、野立ての太陽光発電は設置できません。
最後に、ジャパンソーラーの太陽光発電のメリットとデメリットを確認しておきましょう。
ジャパンソーラーの強みは、原料メーカーとしての豊富な実績と、それに裏打ちされた確かな技術力でしょう。
太陽光パネルの製造においても、原料の段階から目を光らせ、品質管理を徹底しています。
また保証制度も充実しており、とりわけ出力保証25年は業界全体で見ても長期保証と言えます。
以上のことから、ジャパンソーラーの太陽光発電は、長期にわたり安定した稼働が見込めるでしょう。
ジャパンソーラーは2010年に登場した比較的若いブランドです。そのため、老舗電機メーカーの太陽光発電と比べると、設置事例は少ないです。
設置事例が少ないと、情報収集が難しくなります。特に、相場情報が分からないのは困りますね。
ただ、ネットに公開されている相場より、自身の見積もりから把握する相場の方がよほど正確です。
というのも、太陽光発電の相場は、それぞれの住宅環境によって大きく変わる場合があるためです。
太陽光発電の設置については、複数の業者から見積もりを取り、相場をきちんと把握した上で検討を進めてくださいね。