住宅用太陽光発電
太陽光発電を設置するにあたり、メーカーの選定で悩まれる方が多いようです。高額な初期費用がかかるため、相場や製品をきちんと把握した上で決断したい気持ちはよく分かります。本記事では、国内メーカーの長州産業を取り上げます。太陽光発電メーカーの選定でお悩みの方はぜひ参考になさってください。
長州産業は太陽光発電システムや蓄電システムといった、エネルギー機器の開発・製造を手掛ける企業です。
長州産業は1980年に給湯器メーカーとして設立されました。創業時の想いは「風呂好きな日本人のために」。とても日本人らしい使命ですよね。
そんな長州産業が太陽光パネルの生産を開始したのは2009年。当初は多結晶タイプでしたが、翌年の2010年には単結晶タイプのパネルも生産しています。
長州産業の太陽光パネルは、山口県にある本社工場で生産されています。本社工場に開発部門と製造部門を併設することで、高度な品質管理体制を実現している点は、長州産業の魅力の一つでしょう。
長州産業の太陽光パネルについて、特筆すべきは、その豊富なラインナップでしょう。
長州産業の住宅用太陽光パネルは、3タイプに分かれます。
・Gシリーズ
・Bシリーズ
・ほっとパネル
それぞれのパネルの特徴について解説していきます。
Gシリーズは「太陽の光を逃さない」というキャッチフレーズを掲げ、業界トップクラスの実行変換効率を実現しています。
Gシリーズの性能を支える技術は2つ、波長変換機能とヘテロ接合構造セルです。
まず、波長変換機能とは、紫外線を可視光に変換させ、発電に活かす技術です。
従来、太陽光パネルは可視光を取り込み、一方で紫外線をカットしていました。しかし、Gシリーズは紫外線も取り込むことで、発電量をアップさせます。
可視光は、紫外線と合わさることで青い光に変換されます。そのため、Gシリーズは青く輝く太陽電池「プレミアムブルー」と呼ばれているのです。
なお、長州産業は当技術で特許を取得しています。
次に、ヘテロ接合構造セルとは、従来のシリコン太陽電池に真性層(アモルファスシリコン)を加えることで、発電ロスを低減させる技術です。
さらに、高温時の出力低下を抑える働きも。
実は、太陽電池は「表面温度が上がると出力が低下する」という特性を持っています。夏はパネルの表面温度が60~80℃に達するため、特に出力低下が懸念されているのです。
しかし、Gシリーズのパネルは夏場の出力低下率を約19%まで抑えてくれます。ちなみに、従来の長州産業のパネルは、夏場の出力低下率が約26%でした。
Bシリーズの特徴は、様々な形状のパネルを自由に組み合わせられること。そのため、屋根のスペースに対して無駄のないレイアウトが可能です。
形状のバリエーションは、標準(長方形)、ハーフ(正方形)、台形の3種です。
実際に、Bシリーズのパネルを組み合わせ、屋根スペースを有効活用した例を紹介します。
設置パネル | 年間推定発電量 |
---|---|
標準モジュール12枚 | 3,772kWh |
標準モジュール12枚 台形モジュール18枚 |
6,385kWh |
台形モジュールでスペースを埋めることで、太陽電池容量が2.23kWアップしています。
設置パネル | 年間推定発電量 |
---|---|
標準モジュール16枚 | 5,506kWh |
標準モジュール16枚 ハーフモジュール4枚 |
6,162kWh |
ハーフモジュールでスペースを埋めることで、太陽電池容量が0.49kWアップしています。
以上のように、同じ屋根スペースでも、ハーフモジュールや台形モジュールを組み合わせることで、発電量をアップさせることが可能なのです。
上記以外でも、例えば天窓がある屋根や狭い平行四辺形のような屋根にも、Bシリーズのパネルは有効です。
ほっとパネルは、太陽電池とヒーターを融合させた雪国向けタイプです。
ヒーターによる融雪によって、雪下ろしにかかる時間とリスクが低減すると同時に、冬季の発電量の増加も見込めます。
また雪の重みによる故障がないよう、耐荷重正圧5,400Paの強度仕様を採用しています。
ちなみに、長州産業はエネルギー機器事業の一環として蓄電システムにも力を入れています。
太陽光発電と合わせて蓄電池の導入を検討されている方も多いのではないでしょうか?
以下では長州産業の蓄電池について紹介します。
長州産業は蓄電池のバリエーションも豊富です。
4タイプの特徴を以下にまとめました。
蓄電容量 | ハイブリッド | 全負荷対応 |
---|---|---|
9.8kWh/16.4kWh | ○ | ○ |
蓄電容量 | ハイブリッド | 全負荷対応 |
---|---|---|
7.04kWh/14.08kWh | ○ | ○ |
蓄電容量 | ハイブリッド | 全負荷対応 |
---|---|---|
6.5kWh | ○ | × |
蓄電容量 | ハイブリッド | 全負荷対応 |
---|---|---|
6.5kWh/9.8kWh | × | × |
太陽光発電と蓄電池の両方に幅広いノウハウを持っている長州産業なら、万が一のトラブルの際も的確な対応が期待できますね。
前述した太陽光パネルの価格を紹介します。
なお、ここではGシリーズとBシリーズを取り上げます。
Gシリーズのパネルには3つのサイズがあります。
各サイズの価格、スペックを以下にまとめました。
サイズ(mm) | 1634×1003 | 1483×1003 | 1626×840 |
---|---|---|---|
公称最大出力 | 333W | 300W | 275W |
変換効率 | 20.3% | 20.2% | 20.1% |
価格(税込) | 216,500円 | 195,000円 | 178,800円 |
前述した通り、Bシリーズのパネルには3つの形状があります。
各形状の価格、スペックを以下にまとめました。
形状 | 標準(長方形) | ハーフ(正方形) | 台形 |
---|---|---|---|
公称最大出力 | 260W | 124W | 124W |
変換効率 | 19.0% | 17.7% | 15.4% |
価格(税込) | 154,700円 | 73,800円 | 73,800円 |
なお、長州産業のパネルのkW単価は、265,000円と言われています。
kW単価とは、太陽光発電の1kWあたりの価格です。太陽光発電の「割安・割高」を考える際によく用いられます。
ただし、パネルの設置枚数や設置環境によって、kW単価は変動します。したがって、相場を見極めるためには、ご自身で複数の販売施工会社から見積りを取ることが肝要です。
長州産業の太陽光発電システムには、3つの保証が用意されています。
・モジュール出力保証
・構成機器保証
・施工保証
それぞれの保証について、以下で詳しく解説します。
太陽光パネルの出力を25年間保証してくれる制度です。
なお、保証の適用条件は使用年数によって異なります。
適用条件を以下にまとめました。
使用年数 | 保証値 |
---|---|
10年以内 | 公称最大出力の81%未満 |
25年以内 | 公称最大出力の72%未満 |
太陽光発電システムを構成する各機器に、製造上の不具合があった場合、修理または交換を行ってくれる制度です。
保証期間は15年間。対象機器はパワーコンディショナ、接続箱、取付架台、延長ケーブルです。
また、保証期間は2年間ですが、カラーモニターセット、リモコンも含まれます。
施工が原因で雨漏りなどの不具合が生じた際に適用される保証制度です。ただし、長州産業が認定する施工店が架台を設置した場合に限ります。
なお、保証期間は10年間です。
ちなみに、雨漏りに対する保証は、他のメーカーではほとんど見られません。つまり、長州産業がアフターサポートに注力している証でもあるのです。
さて、長州産業の太陽光パネルは手厚い保証が付き、また性能も優れているため、費用対効果は高いと言えるでしょう。
ただし、中には相場よりはるかに高額な提案をしている業者も存在します。特に、訪問販売をしている業者は高額な見積りを出すケースが多いので注意が必要です。
いずれにせよ、1社だけの話を聞いて契約を決めるのはリスクが高いので、必ず複数の販売施工会社から見積りを取るようにしましょう。
もし、ご自身で複数の販売施工会社を選ぶのが大変でしたら、グリエネの一括見積りサービスをご利用ください。
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