長府のエコキュートの給湯機能「ecoとく」とは？多様な専用モデルや価格相場についても解説

長府製作所は山口県に本社を置く住宅設備機器メーカーです。

「お湯のある豊かな暮らしづくり」をモットーに、石油・ガス・電気・太陽熱などさまざまなエネルギーに対応した給湯器を開発・販売しています。

そんな長府製作所のエコキュートには3つの特徴があります。

1つ目は「IoT対応」です。無線LAN対応のタッチパネルリモコンセットを開発。それによりスマホやスマートスピーカーでいつでもどこでも操作できます。

2つ目は「井戸水対応」です。地層のミネラルを含んでいる硬水でも使用可能。またミネラルに含まれる石灰成分が配管に付着するのを抑制します。

3つ目は「減災対応」です。災害時に機器が浸水しないように、主要部品を設置面から1m以上の高さに配置。また停電から復帰したとき、リモコンを再設定する手間を省くため、バックアップ機能を搭載しています。
なお、耐震設計にも注力しており、最高水準である「耐震クラスS」を実現しています。

では続いて、長府製作所のエコキュートの機能を見ていきましょう。

注目すべき機能は6つ。

• ecoとく
• 高圧パワー給湯
• おまかせ運転
• マイクロバブル浴
• 配管クリーン
• 太陽光発電活用

それぞれの機能について以下で詳しく紹介します。

「ecoとく」は浴そうの残り湯の熱を回収する機能です。

貯湯にユニット内で、残り湯とタンクの水を循環させ、熱交換を行うことで、新しいお湯をつくるためのエネルギーを節約してくれます。

ちなみに、この仕組みで、残り湯とタンクの水が混ざることはありません。よって、新しいお湯はいつでも新鮮です。

なお、「ecoとく」によって回収された熱量は、湯はりの回数に換算され、リモコンに表示されます。これを見ると、省エネ効果がより実感できるでしょう。

「高圧パワー給湯」はいつでも、どこでも、勢いのあるシャワーが使える機能です。

給水圧力300kPaを実現しているため、2階や3階でもシャワー流量が減りにくいです。

また、2カ所同時で給湯する場合も安心。台所でお湯を使っていても快適なシャワーが楽しめます。なお、台所の給湯温度と湯はりの給湯温度を別々に設定できるのも便利なポイントです。

また、「高圧パワー給湯」には「湯はり時間を短縮できる」というメリットも。短縮時間は機種によって異なりますが、最大で2分以上短縮されます。

「おまかせ運転」は沸き上げを自動かつ無駄なく行う機能です。

お湯を使う時間帯や使用湯量を過去1週間のデータから分析した上で、沸き上げを行う時間および湯量・温度を調節します。

ちなみに、「おまかせ運転」には2つのモード「省エネ」「たっぷり」があります。
両者の違いは、沸き上げる湯量です。「省エネ」はデータ分析から自動調節された標準湯量、「たっぷり」は標準湯量の1.2倍の量を沸き上げます。

「マイクロバブル浴」は入浴中の体をじんわりと芯まで温めてくれる機能です。

浴そう内に噴出させた20マイクロメートルの微細な気泡が、循環しながら、肌をさするように包み込みます。

それによって、肌表面にぬるくなったお湯が留まるのを防ぎ、温浴効果をぐっと高めてくれるのです。

体の芯までしっかり温まるので、湯上り後もポカポカで湯冷めしにくいのも「マイクロバブル浴」の魅力です。

「配管クリーン」は追いだき配管を洗浄する手間を省いてくれる機能です。

浴そうの残り湯を排水すると、追いだき配管内を約5リットルの水が洗い流します。

ちなみに、同機能は機種によって自動か手動かに分かれます。手動の場合は、ただ排水後に「配管洗浄スイッチ」を押すだけです。

なお、浴そうの残り湯に配管洗浄剤を入れ、一定時間循環させて、追いだき配管を洗浄する方法もあります。

長府製作所のエコキュートは太陽光発電を活用するために「ソーラーアシストモード」を搭載しています。

通常、エコキュートは電気料金が安い夜間に沸き上げを行います。一方、「ソーラーアシストモード」は太陽光発電の余剰電力をエコキュートの沸き上げに充ててくれるので、夜間の沸き上げ量を減らすことができ、電気代を節約できます。

なお、HEMS対応機種であれば、天気予測データを自動でチェックし、夜間と昼間の沸き上げ量のバランスを調節してくれます。

>>住宅用太陽光発電とは？

長府製作所のエコキュートは6タイプに分かれます。

• ecoとくフルオート
• フルオート
• 集合住宅用フルオート
• eオート
• オート
• 給湯専用

ecoとくフルオートは、全タイプの中で最も高機能・高効率なタイプです。特に、プレミアムモデルは「業界トップクラスの高効率」を謳っており、年間給湯保温効率4.0を達成しています。

フルオートは、「高圧パワー給湯」「IoT」など最新機能を搭載したタイプです。また、豊富なラインアップが揃っており、設置環境に合わせてモデルが選べるのもポイントです。

集合住宅用フルオートは、近くのご家庭に迷惑がかからないように設計されたタイプです。万が一、水漏れが発生したときは、貯湯ユニットへの給水をストップする安全機能を搭載しています。

eオートは、長府製作所のエコキュートにおける中位タイプと言えるでしょう。フルオートタイプなどに比べると機能は少ないですが、沸き上げや追いだきに加え、配管洗浄も自動で行うので、利便性は高いです。

オートは、機能を絞ったシンプルで扱いやすいタイプです。またリーズナブルな価格もポイントです。

給湯専用は、湯はりを手動で行うタイプです。豊富なラインアップが揃っており、長府製作所の強みである「井戸水対応モデル」も選べます。

長府製作所のエコキュートを選ぶときは、次の4点に注目しましょう。

• 湯はり方法
• タンク容量
• 貯湯ユニットサイズ
• 地域対応モデル

湯はり方法については「フルオート」「eオート」「オート」「手動」の4つの選択肢があります。
「フルオート」は湯はり・保温・たし湯の全てが自動、「eオート」は湯はり・保温が自動、「オート」は湯はりのみ自動で行います。

タンク容量については「370L」「460L」「550L」の3つの選択肢があります。
家族人数が3~5人であれば「370L」、4~7人であれば「460L」、5~8人であれば「550L」を選ぶといいでしょう。

貯湯ユニットサイズについては「角型」「薄型」「スリム型」の3つの選択肢があります。
一般的な「角型」に比べ、「薄型」は奥行が約30cm短く、また「スリム型」は幅が約50cm短いので、設置場所にお困りのご家庭はぜひ検討してみてください。
ただし、「薄型」と「スリム型」はタンク容量の選択肢が限られます。「薄型」は「370L」か「460L」、「スリム型」は「370L」のみです。

地域対応モデルについては「一般地仕様」の他「寒冷地仕様」と「塩害地仕様」の2つが選べます。
また、先に紹介した「井戸水対応」や「減災対応」に特化したモデルも選べます。

それでは、エコキュートのタイプごとに、以上のポイントを見てみましょう。

長府製作所のエコキュートの相場は、工事費込みで、概ねメーカー希望小売価格の45~55%です。

では、エコキュートのタイプおよびタンク容量ごとに、相場を見てみましょう。

【ecoとくフルオート】

【フルオート】

【集合住宅用フルオート】

【eオート】

【オート】

【給湯専用】

以上が長府製作所のエコキュートの相場です。
ただし、貯湯ユニットサイズや地域対応モデルによって価格および相場は変わります。

長府製作所のエコキュートには1年間のメーカー保証が付与されます。
ただし、貯湯タンクは5年、冷媒回路は3年が標準保証期間です。

さらに、有償ですが、延長保証サービスも用意されています。

延長保証サービスの期間と料金を以下にまとめました。
なお、期間はメーカー保証の1年を含めた年数です。

延長保証サービスの申し込み期限は、設置日の翌々月中です。

なお、井戸水対応モデルを設置した場合は、延長保証サービスを申し込む前に、水質検査が必要になります。
その折は、設置を依頼した販売施工会社に相談してみてくださいね。