蓄電池
環境保護やCO2削減の観点から電気自動車を選ぶ方が増えていますよね。日本でよく見かける電気自動車の一つに「日産リーフ」が挙げられます。ところで、「日産リーフ」には国から補助金が用意されているのをご存知でしょうか。本記事では、日産リーフの補助金制度について詳しく紹介します。
日産リーフは日産自動車が2010年に発売した電気自動車です。これまで延べ50万人以上が購入しており、日本を代表する電気自動車の一つと言えます。
日産リーフは2017年度JNCAPの衝突安全性能評価で最高評価「ファイブスター賞」を受賞するなど、業界内でも高く評価されています。
ちなみに、JNCAPとはJapan New Car Assessment Programの略で、独立行政法人NASVA(自動車事故対策機構)による評価制度です。
日産リーフは電気自動車の使命とも言える地球温暖化防止にもしっかりコミット。いまや世界中で走っている日産リーフの累計走行距離は160億キロ以上、つまり、CO2排出量を25億キログラム以上抑制していると言えるのです。
また、EVバッテリーを搭載している日産リーフは、家庭用の蓄電池として利用可能。可搬型パワーコンディショナ「リーフ to 100V」を介して家庭用コンセントに電気を供給できます。
ちなみに、パワーコンディショナとは、電気を家庭で使用できる「交流」に変換する役割を担っており、蓄電システムや太陽光発電システムには欠かせない機器です。
>>蓄電池とは
>>太陽光発電システム全体の仕組み
ただし、「リーフ to 100V」はその名の通り、100Vの電源にしか対応できません。家庭用電源は100Vと200Vに分かれており、冷蔵庫やエアコンなど消費電力が大きい家電は200V電源を使用している場合が多いです。
しかし、「V2H(Vehicle to Home)」と呼ばれるシステムを導入すれば、電気の供給量を増やすことができ、200V電源に対応できます。ただ、同システムを導入するためには数十万円の設置費用が必要です。
このように多くのメリットを持つ日産リーフですが、一体いくらで購入できるのでしょうか。
以下で、日産リーフの価格について紹介します。
日産リーフにはさまざまなモデルがあります。
多彩なバラエティから自身の環境や好みに合わせて選べるのも、日産リーフの魅力の一つでしょう。
では、各モデルの価格を見てみましょう。
タイプ | バッテリー | メーカー希望小売価格 |
---|---|---|
S | 40kWh | 3,326,400円(税込) |
X | 40kWh | 3,825,800円(税込) |
X Vセレクション | 40kWh | 4,063,400円(税込) |
アーバンクロム | 40kWh | 4,118,400円(税込) |
G | 40kWh | 4,193,200円(税込) |
NISMO | 40kWh | 4,298,800円(税込) |
AUTECH | 40kWh | 4,100,800円(税込) |
e+ X | 62kWh | 4,417,600円(税込) |
e+ アーバンクロム | 62kWh | 4,710,200円(税込) |
e+ X | 62kWh | 4,417,600円(税込) |
e+ G | 62kWh | 4,998,400円(税込) |
e+ AUTECH | 62kWh | 4,692,600円(税込) |
以上、日産リーフの価格帯は概ね300万~500万円です。
ちなみに、新車価格で300万円台の電気自動車は限らており、その中でも特に日産リーフは低価格です。
では続いて、気になる日産リーフの補助金について見ていきましょう。
日産リーフには国の補助金制度が適用されています。クリーンエネルギー自動車導入事業費補助金いわゆるCEV補助金です。
CEV補助金は経済産業省および環境省の主導のもと、次世代自動車振興センターによって管理されています。
CEV補助金は予算が決められているため、申請件数によっては早期に受付終了になるかもしれません。
ちなみに、令和3年度CEV補助金の申請は、2021年3月1日到着分をもって終了となりました。
しかし、2021年12月20日に令和3年度CEV補助金の補正予算が成立。内容は以下の通りです。
申請 | 2022年3月31日より順次開始 |
---|---|
対象 | 令和3年11月26日以降に新車新規登録または新車新規検査届出された自動車 |
金額 | 上限65万円 |
CEV補助金は年度ごとに要綱が異なりますので、都度、次世代自動車振興センターのホームページで確認してみてくださいね。
ちなみに、CEV補助金とは別に、自治体が補助金を用意している場合もあります。ぜひお住まいの地域の自治体に確認してみてください。
なお、日産リーフは補助金制度のほか、以下の税金に対する減税措置も受けられます。
自動車税は毎年1回、自治体に納める税金です。これに対し、グリーン化特例という減税措置が適用されます。
自動車重量税は新車登録時や車検時に国に納める税金です。これに対し、エコカー減税という減税措置が適用されます。
環境性能割は自動車の購入時に自治体に納める税金です。これについては完全に非課税となります。
ここまで日産リーフの補助金や減税措置について述べてきました。
では、それらを利用した上で一体いくらで日産リーフを購入できるのか、気になりますよね。
そこで、試算例を紹介したいと思います。
車種 | 日産リーフe+G |
---|---|
メーカー希望小売価格 | 4,998,400円 |
CEV補助金 | 42万円 |
エコカー減税 | 3万円 |
グリーン化特例 | 1.85万円 |
かもめクーポン ※自治体(神奈川県)の補助金 |
20万円 |
以上をまとめると、購入金額は4,329,900円です。つまり、メーカー希望小売価格よりも66.85万円安くなります。
このように国からの補助金、自治体からの補助金、減税措置は組み合わせることができるので、ぜひ各々チェックしておきましょう。
日産リーフの購入を検討するのであれば、まずは国が支給しているCEV補助金をチェックすべきでしょう。
ところで、CEV補助金について一つ注意すべき点があります。それが「補助金返納」です。
実はCEV補助金を利用した場合、その自動車の購入者には「保有義務」が発生します。
車両によって「保有義務」は異なりますが、日産リーフの場合は4年に設定されています。
したがって、もし4年以内に処分する場合は「補助金返納」の手続きが発生するのです。なお、地域によっては自治体でも「補助金返納」の制度を取り入れている場合がありますので、事前に確認しておきましょう。